2017年12月26日火曜日

カッピング(4)手順編

カッピング(3)へ


SCAAのカッピング基準(2015/12/16改定版)について独断と偏見で解説しています。
いよいよ手順編です。


※本稿はデュラレックス・ピカルディ220ccのグラスを使い、コーヒー11g(±10%)、お湯200mlの条件でカッピングする前提で記載しています。その他の条件は以下のとおりとし、なぜこの条件なのかはカッピング(1)(2)(3)をご覧ください。

 ・焙煎度 ハイロースト(Agtron63±1)
 ・粉の挽き目 中粗挽き(#20のふるいで70〜75%が下に落ちる粒度)
 ・お湯の温度 92.2〜94.4℃

※参考までにグラスにピカルディやジゴンの160ccを使う場合は、コーヒー8g、お湯145mlになります。


豆の重さを量り各グラスに入れたら蓋をする。

各グラス毎に豆を挽き蓋をする。ミルは一度挽くごとに清掃する。

挽いた豆の色(Roast level)と香り(Fragance)を評価する。※『ドライ』での評価

挽いた順番にお湯を注いでいく。お湯はコーヒー粉に直接かけ、カップの縁まで注いで粉全体が浸るようにする。

3〜5分(通常は4分)触らずに静置する。

約1分経った時点で、グラスに触らないよう注意しながら鼻を近づけて香り(Aroma)を評価する。 ※『クラスト』での評価

7 スプーンで3回撹拌しクラスト(上部に浮かんでいる豆の層)を割る(この操作をブレイクという)。ブレイクはお湯を注いだ順番に素早く行い、注湯からブレイクまでのタイミンがすべてのグラスで同一になるよう注意する。※スプーンは毎回必ずお湯ですすぐこと

8 ブレイク直後の香り(Aroma)を嗅いで評価する。なお、ブレイク直後の香りは、ブレイクを行った人にしかわからないので、本来は各豆についてカッピングを行う人数分だけグラスを用意するのが正しい。※『ブレイク』での評価 

9 スプーンを2本使い、表面に浮かんだ泡や粉のかけらを取り除く。泡やかけらは排出用カップに入れる。

10 注湯後、8〜10分経ち、温度が71℃(160°F)まで冷めたら抽出液(上澄み)をスプーンですくって評価を開始する。まずは、フレーバー(Flavor)とアフターテイスト(Aftertaste 後味・余韻)が評価される。

11 温度が71〜60℃(160°F〜140°F)の間に、アシディティ(Acidity)、ボディ(Body コク)、バランス(Balance)を評価する。

12 温度が38℃(100°F)以下になったら、甘み(Sweetness)、均一性(Uniformity)、クリーンカップ(Clean Cup)を評価する。

13 温度が21℃(70°F)まで下がったら評価を終了する。すべての項目を評価した後に総合評価(Overall)を行う。


この連載はここで終了です。各項目の評価方法については他のサイトで詳細に解説されているのでそちらを参照して下さい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

アメリカの単位

容量の単位 ・液量オンス(fl oz) 29.6cc ・大さじ(tbs) 14.8cc(1/2 fl oz) ・小さじ(tsp)  4.9cc(1/6 fl oz = 1/3tbs) ・カップ(cup) 236.6cc ・パイント(pt) 473.2cc(2cup)...